歌え中国革命歌

唱口常開!

2015年07月

大地飞歌 | 大地飛歌

大地飞歌

作詞 郑南、作曲 徐沛东

踏平了山路唱山歌,撒开了鱼网唱渔歌
唱起那牧歌牛羊多,多过了天上的群星座座
牡丹开了唱花歌,荔枝红了唱甜歌
唱起那欢歌友谊长,长过了刘三姐门前那条河
唱过春歌唱秋歌,唱过茶歌唱酒歌
唱不尽满眼的好风景,好日子天天都放在歌里过
唱过老歌唱新歌,唱过情歌唱喜歌
唱不尽今朝好心情,好歌越唱大路越宽阔
踏平了山路唱山歌,撒开了鱼网唱渔歌
唱起那牧歌牛羊多,多过了天上的群星座座
唱过老歌唱新歌,唱过情歌唱喜歌
唱不尽今朝好心情,好歌越唱大路越宽阔

大地飛歌

作詞 鄭南、作曲 徐沛東

踏みしめた山道は山歌を歌い、投げた投網は漁歌を歌う
歌えあの牧歌を牛羊は多く、多かった空の星座も
牡丹は咲いて花歌を歌い、ライチは色づいて甘い歌を歌う
歌えあの楽しい歌を友誼は長く、長かった劉三妹の門前のあの川も
春歌を歌って秋歌を歌い、情歌を歌って喜歌を歌う
歌い尽きずに今朝は気持よく、良い歌は大きな道を歌うと広くなる
踏みしめた山道は山歌を歌い、投げた投網は漁歌を歌う
歌えあの牧歌を牛羊は多く、多かった空の星座も
古い歌を歌って新しい歌を歌い、情歌を歌って喜歌を歌う
歌い尽きずに今朝は気持よく、良い歌は大きな道を歌うと広くなる

概要

祖国の美しい景色を歌い上げたよい曲である。あちこちで暮らしを営んでいる人たちに思いを馳せながら、大きな声で歌うとさぞ気持ちいいだろうな、と思わせる歌である。牛羊やライチが出るあたり、やはり日本とは違うが、郷里の美しい景色を歌にするのはやっぱり同じである。

飛歌とはミャオ族の歌の一種である。1999年、第1回南寧国際民謡芸術節で大好評を得た歌である。以来、この歌は南寧国際民謡芸術節の代名詞となった。海外の国や地域でも盛んに歌われ始め、2000年にはジャズ版が発表されたのを皮切りに、様々な人が歌い始めた。2001年、2002年、2003年と周华健(周華健)、陆毅(陸毅)、赵薇(趙薇)らが歌い、2004年には宋祖英が歌った。2005年には黄英が中心となった合唱版である「美声版」が人気となった。事程左様に継続的な人気を保った曲である。

動画は中国中央電視台の番組から。綺麗なお姉さんは宋祖英である。ミャオ族なので、彼女が歌うのは適当な人選と言えるだろう。豪華な出演者、撮影地、セットにCGとお金と手間がかかっていることは分かるのだけど、何故か垢抜けないのが中国らしくて憎めない。ばらまいているのは本歌の楽譜である。環境破壊など小さなことは気にしない。歌詞のポップ体(これは大陸で多用される)まで、垢ぬけなさに拍車をかけている。

军港之夜 | 軍港の夜

军港之夜

作詞 马金星、作曲 刘诗召

军港的夜啊静悄悄
海浪把战舰轻轻地摇
年轻的水兵头枕着波涛
睡梦中露出甜美的微笑
海风你轻轻地吹
海浪你轻轻地摇
远航的水兵多么辛劳
回到了祖国母亲的怀抱
让我们的水兵好好睡觉
军港的夜啊静悄悄
海浪把战舰轻轻地摇
年轻的水兵头枕着波涛
睡梦中露出幸福的微笑
海风你轻轻地吹
海浪你轻轻地摇
年轻的水兵多么辛劳
待到朝霞映红了海面
看我们的战舰又要起锚

軍港の夜

作詞 馬金星、作曲 劉詩召

軍港の夜よひっそり静まり
波は艨艟を軽々と揺らす
若い水兵は波を枕にしながら
夢の中にいて甘く微笑む
海の風よあなたは軽々と吹き
海の波よあなたは軽々と揺らし
遠洋航海の水兵の苦労は多く
帰り着いた祖国は母の抱擁
私達の水兵をよく眠らせて
軍港の夜よひっそり静まり
波は艨艟を軽々と揺らす
海の風よあなたは軽々と吹き
海の波よあなたは軽々と揺らし
遠洋航海の水兵の苦労は多く
朝を待って海面は赤く染まり
見ろ我らの艨艟をまた出港する

概要

悲しみの漂う歌詞である。日本の海軍の有名な歌である月月火水木金金や太平洋行進曲の勇ましさと比べると、この歌の情緒的なところは一体何だ、と憤る方もいるだろう。それどころかあまりの落差にむしろ不安になってくるかも知れない。まるでバラードである。珍しい軍歌だ。

1980年の秋、「北京晚报」(北京晩報)などが共同して開催した「新星音乐会」(新星音楽会)で発表された海軍上、海軍政治部文工団の青年歌手、苏小明(蘇小明)が歌ったのが本歌だ。そこで一気に広まった。当時、軍の内外で一斉を風靡した。一方で本歌は弱々しくて革命の勢いに欠け、格調も低いと批判も受けた。兵士たちを鼓舞する歌はともかく、なぜ眠りにつかせるような歌を歌うのだ、甚だしくは海軍関係者からこんな歌を歌う隊員は必要ない、処分すべし、という発言まで出た。物議をかもした曲だ。

動画はテレビ番組から。青暗い演出はまさに軍港の夜を表しているのだろう。夕焼けの海に浮かぶ軍艦の写真も見どころである。歌っているのは歌手の苏小明(蘇小明)である。途中で1986年の春節晩会の様子が挿入される。この番組はそれから23年後の2009年のものと思われる。長く歌い続けられている歌であることが分かる。

再见大别山 | さらば大別山

再见大别山

作詞 王和泉、作曲 雷远生

轻风牵衣袖,
一步一回头。
山山岭岭唤我回,
一石一草把我留。
啊,再看一眼大别山,
万般情思胸中收。
缤纷的山花呀,
不要摇落你惜别的泪。
挺秀的翠竹呀,
不要举酸你送行的手。
啊,再见了大别山,
你牵去我的一颗心,
我要把你铭记在心头!
相逢又分手,
握别众老友。
男女老少皆叮咛,
盼我隔年再来游。
啊,再看一眼好乡亲,
音容笑貌心中留。
慈祥的大嫂呀,
快去照看你幸福的孙儿。
白发的大哥呀,
让我祝福你健康长寿。
啊,再见了乡亲们,
大别山呀养育了我,
我要把你铭记在心头!

さらば大別山

作詞 王和泉、作曲 雷遠生

そよ風が袖を引っ張る、
一歩ごとに振り返る。
山々峰々が私を呼び戻し、
石の一つ草の一本が私を引き止める。
ああ、今一度大別山を見て、
あらゆる気持ちを胸中に収める。
いろいろな山の花よ、
あなたの惜別の涙を揺れ落とさないで。
ああ、さらば大別山、
あなたは私の心を引っ張って行き、
私はあなたを心に刻みつけたい!
出会いまた別れ、
握手で別れる多くの旧友。
老若男女皆繰り返す、
私が再来年に遊びに来るのを待ち焦がれると。
ああ、今一度同郷のよい人たちを見て
声と姿と笑顔が心に残る。
優しい兄嫁よ、
早く行ってあなたの幸せな孫の面倒を見て。
白髪の兄よ、
私は健康長寿を願っている。
ああ、さらば同郷の人たちよ、
大別山よ私を育て、
私はあなたを心に刻みつけたい!

概要

ゆっくりとした曲調で老若男女に歌いやすい歌である。故郷を離れて仕事をし、また帰ってくる日を楽しみにしている。感情移入しやすい曲だと思う。日本でもこんな曲調の歌があったって納得できるほど、自然に耳に入ってくる。

1982年、六安市を訪問した時に作られた歌である。元々は組曲「大别山抒怀」(大別山叙情曲)の中の最後の一曲だった。本歌は人民の大別山への熱情をうまく表現していて、刘邓大军(刘伯承(劉伯承)、邓小平(鄧小平)に率いられた大軍で国境内戦時に活躍した)が大別山を攻め入った時の気魄を表現し、大別山に一方ならぬ恩義を感じて別れの辛さを上手に描いていると評価されている。

動画はミュージックビデオから。カラオケの動画であろう。映っているのがおそらくは大別山である。峻厳な山の景色に息を飲む。こんな映像を見せられたら、カラオケを歌うよりも壮大な景色に気を取られてしまいそうだ。

爱的奉献 | 愛の貢献

爱的奉献

作詞 黄奇石、作曲 刘诗召

这是心的呼唤
这是爱的奉献
这是人间的春风
这是生命的源泉
再没有心的沙漠
再没有爱的荒原
死神也望而却步
幸福之花处处开遍

只要人人都献出一点爱
世界将变成美好的人间

只要人人都献出一点爱
世界将变成美好的人间

只要人人都献出一点爱
世界将变成美好的人间

只要人人都献出一点爱
世界将变成美好的人间

愛の貢献

作詞 黄奇石、作曲 劉詩召

これは心の呼びかけ
これは愛の貢献
これは人間の春の風
これは生命の泉
もう心の沙漠はなく
もう愛の荒れ野はなく
死神も願って後ずさり
幸せの花があちこちに咲いている
ああ
人々がただ少しの愛を捧げてくれれば
世界は美しい世の中になるだろう
ああ
人々がただ少しの愛を捧げてくれれば
世界は美しい世の中になるだろう
ああ
人々がただ少しの愛を捧げてくれれば
世界は美しい世の中になるだろう
ああ
人々がただ少しの愛を捧げてくれれば
世界は美しい世の中になるだろう

概要

美しい歌である。ゆっくりと美しい歌詞を歌い上げると心にじんわり入ってくる。革命歌らしからぬ、まっとうな歌詞に曲で、ついつい純粋にいい歌だと感じてしまう。歌自体は純粋にいいものなのだけど。死神とか出てくるのが日本と違うな、と気づいてハッとする。

1988年、中国中央電視台文芸部のディレクター刘瑞琴(劉瑞琴)は「人与人」(人と人)というコーナーで小さな作品を作りたいと考えていた。そのときに声をかけたのが黄奇石と刘诗召(劉詩召)だった。黄奇石の提案したテーマは「她比幸子更幸运」(彼女は幸せな子よりも運がいい)だった。北京に住んでいたある中学生は重い腎臓病のため手術をうける必要があった。しかし両親は労働者階級で手術費を工面することができなかった。中学生の同級生たちが事情を知ったところ、自ら倹約してお金を捻出し寄附した。この話は学校の幹部にも知れ渡り、似たような活動が全国に広まった。のディレクター刘瑞琴(劉瑞琴)はこの手の話で歌詞を書いてほしいと提案した。その結果すぐに書き上がったのが本歌である。

動画はテレビ番組から。歌っているのは歌手の韦唯(韋唯)である。屋外コンサートだろうか。観客たち(多くの人民解放軍兵士たちがいるのにも注目だ)が静かに聴いているのが印象的な映像だ。しかし光の関係でカメラを載せたクレーンの影が明らかに見えてしまっている。中国のテレビは熱の入れる時と入れてない時の差が激しいのでおもしろい。

故乡的云 | 故郷の雲

故乡的云

作詞 小轩、作曲 谭健常

天边飘过故乡的云,它不停地向我召唤
当身边的微风轻轻吹起,有个声音在对我呼唤
归来吧 归来哟,浪迹天涯的游子
归来吧 归来哟,别再四处飘泊
踏著沉重的脚步,归乡路是那么的漫长
当身边的微风轻轻吹起,吹来故乡泥土的芬芳
归来吧 归来哟,浪迹天涯的游子
归来吧 归来哟,我已厌倦飘泊
我已是满怀疲惫,眼里是酸楚的泪
那故乡的风和故乡的云,为我抹去创痕
我曾经豪情万丈,归来却空空的行囊
那故乡的风和故乡的云,为我抚平创伤

故郷の雲

作詞 小軒、作曲 譚健常

空の果てに故郷の雲は漂い、止めどなく私に呼びかける
そばのそよ風はさらさらと吹き、ある声が私に呼びかけている
帰っておいで 帰っておいでよ、天の果てをさすらう遊び子よ
帰っておいで 帰っておいでよ、またあちこちをさすらわず
重い足取りで、故郷への道はあれほど果てしない
そばのそよ風はさらさらと吹き、故郷の泥土の香りを運ぶ
帰っておいで 帰っておいでよ、天の果てをさすらう遊び子よ
帰っておいで 帰っておいでよ、またあちこちをさすらわず
私は既に疲労困憊、目には辛い涙
あの故郷の風と故郷の雲、私の傷跡を消す
私はかつて豪気いっぱい、しかし帰りは空のかばん
あの故郷の風と故郷の雲、私の傷を癒やす

概要

物悲しさの少し漂う歌詞である。曲調もゆっくりとしたもので、いかにも当時の歌謡曲っぽい雰囲気が出ている。空を見ながらこの歌を歌うと、ふと故郷に帰りたくなる。何故かその気持ちは伝わってくる。曲の力とはふしぎなものだと思う。

実は台湾の歌である。1984年に発表されたが、大陸で初めて歌われたのは1987年のことだった。中国中央電視台春節聯歓晩会(春節に放送される中国の紅白歌合戦)に台湾の歌手、費翔が招かれた。彼は台湾で、最もよい歌を選んで出演した。それが本歌である。とてもいい歌だったためt大陸にも広がり、今となってはもともと歌っていた人を意識されることなく歌われている。

動画は1987年の中央电视台 春节晚会から。大陸で初めて歌われた歴史的瞬間である。歌手の費翔はこの場で初めて外婆(母の母)に会ったと言っている(動画の前半)。この曲を歌い終えてから、次の曲「冬天里的一把火」(冬の日の火)を歌う間、おばあさんが泣いているのが映る。当時の大陸と台湾の関係を考えると、奇跡的な出会いだったに違いない。胸の熱くなる動画である。
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